いよいよ最後の難関、統計検定1級合格に向けた統計検定1級の内容、勉強法及びおすすめの書籍を紹介していこうと思います。
統計検定1級の試験内容
大学専門課程(3・4年次)で習得すべきことについて、専門分野ごとに検定を行います。
具体的には、下記の内容を踏まえ、各専門分野において研究課題の定式化と研究仮説の設定に基づき適切なデータ収集法を計画・立案し、データの吟味を行ったうえで統計的推論を行い、結果を正しく解釈しコミュニケートする力を試験します。
- 統計検定準1級の内容
- 各種統計解析法の考え方および数理的側面の正しい理解
受験方法 | PBT方式試験 |
出題形式 | 統計検定1級は「統計数理」と「統計応用」の2つの試験から構成されます。いずれも、解答は論述式です。 「統計数理」 5問出題され、受験時に3問選択します。 「統計応用」 下記の4つの分野があり、申込時点で1分野を選択します。各分野5問出題され、受験時に3問選択します。 ・人文科学 ・社会科学 ・理工学 ・医薬生物学 |
試験時間 | 「統計数理」 90分(午前) 「統計応用」 90分(午後) |
合否判定 | 「統計数理」、「統計応用」それぞれの試験ごとに合否を決定します。 「統計数理」合格者には「統計数理」の合格証を発行します。 「統計応用」合格者には「統計応用(人文科学)」など、それぞれの分野での合格証を発行します。 統計検定1級合格の要件 統計検定1級合格には、「統計数理」および「統計応用(少なくとも1分野)」の合格が必要です。合格者には「統計検定1級」の合格証を発行します。 |
統計検定1級の勉強法
統計検定2級、準1級の時と同じですが、まずは過去問を解いてみて、問題文が理解できるもの・できないものを判別することから始めていくことが多いかと思います。ただ、内容範囲が広く、難易度も上がっている、紙に回答を記載していかなければいけないため、問題を解く際にも内容を深く理解して行くのがよいかと思います。
また、得られた結果からどのような解釈が可能かを考えていくことも重要です。例えば、「有意な結果が得られたため、帰無仮説が否定され、対立仮説を採択し、○○といえる。」のようなことを検討していくことです。これは主に統計応用で必要となる得られた結果を正しく解釈する能力です。そのため、問題を解くだけではなく、その得られた結果を深く考察することで効率よく勉強できるかと思います。
統計検定1級の個人的おすすめ書籍
ここからはおすすめ書籍を紹介したいと思います。
統計検定1級については内容のより深い理解が必要なため、何冊もの書籍に取り組むのではなく、数冊の本を何回も解き、完全に理解することがよいかと思います。統計検定準1級で紹介した書籍もおすすめできますので、興味がある方は下記ブログをご覧ください。


日本統計学会公式の過去問が収録されている問題集。3年分の過去問が入っているので、何度も解き、復習することで問題への理解、解き方を学ぶことができるかと思います。解答も丁寧に記載されているので、分からない問題が出てきても、理解することができるかと思います。
統計数理、統計応用の問題も収録されているので、こちらをベースに進めていくことでよいかと思います。

問題は数問ありますが、少ないため教科書として利用することがよいかと思います。


まとめ
今回は統計検定1級の内容、その勉強の中で使っていた書籍や勉強法を紹介していきました。実際に過去問を解きながら、分からないことは教科書で調べていき、理解を深めていく勉強法が一番良いかと思います。内容がこれまでと比較して難しいためより深い理解をしながら勉強する必要があります。そのため、多くの書籍に触れるよりも選んだ数冊の書籍を何度も理解するまで勉強していくことが合格への近道かと考えております。皆様にとって少しでも参考になれば幸いです。